神棚のお米やお水は、毎日替えるもの? 朝の支度でばたばたしていると、昨日のお供えがそのまま、という日もあるかもしれません。
神棚のお供えは、お米・塩・お水を毎朝新しくして、手を合わせるのが基本です。下げたお供えは「お下がり」として、家族でいただきます。
毎日が難しいときも、お水だけは毎日替える、替える日を家で決める、といった続け方もあります。後半で紹介しますね。
毎日することは、朝のお供えとお参りの2つ
神棚の毎日のお世話は、「お供えを新しくする」と「お参りする」の2つです。毎朝、朝ごはんの前に、次の順で行う形が目安です。
- 顔を洗い、口をすすぐ
- お米・塩・お水を新しくしてお供えする
- 榊立て(榊を挿す器)の水を替える
- 二拝二拍手一拝でお参りする
お供えは家族の誰かが代表して、お参りはその人だけでなく家族それぞれが、という形です。
お米・塩・お水は毎朝替えて、下げたらいただく
お供えは毎朝、お参りの前に新しく
お供えする中身の目安はこうです。
- お米:生のお米か、洗ったお米。炊いたご飯でもよい、という案内もあります
- 塩:粗塩を、小さな山の形に盛る
- お水:朝いちばんにくんだお水
お水を入れる器(水器)にふたが付いていたら、お供えしているあいだは外しておくものです。
下げたお供えは、捨てずにいただく
下げたお米は、いつものご飯に混ぜて炊き、塩は料理に使います。お水は無理に飲まなくてもよい、という案内もあります。
毎朝のお米が、そのまま家族のごはんになる。なんだかいいなと思います。
下げた塩・お米を食べきれないときは?
毎朝のお供えを下げるたび、塩やお米が少しずつたまっていく。「捨てたらいけないのかな」と手が止まることもあります。
お供えは少量でもかまいません。たとえば塩はひとつまみ、お米はひと口分ほどにしておくと、下げたあとも使いきりやすくなります。
下げた物は、傷まないうちにいただくのが目安です。塩も、おにぎりやゆで卵にひとつまみ、くらいの量なら、その日のうちに使いきれそうです。
毎日替えるのが負担でたまっていくなら、新しくする日を決める形もあります(このあと紹介します)。
使いきれなかった物の処分方法や、下げた塩をお清めに使う方法は、神社本庁や各地の神社庁の案内を見ても見当たりません。どうするか迷ったら、お神札を受けた神社でひと言聞いてみると安心です。
1日と15日は、お供えを足してていねいに
毎月1日と15日、家族の誕生日などお祝いの日は、いつものお供えにお酒や野菜・果物を足して、ていねいにお祀りする日とされています。お酒も、用意できればふだんのお供えに添える形があります。
季節の初物や、人からいただいたお菓子をお供えしてもかまいません。初物の果物を、まず神棚へ。季節の楽しみがひとつ増えそうです。
榊は水を毎日替えて、傷んできたら新しく
榊は、神棚の両側にお供えする常緑樹です。榊立ての水を毎日替えて、みずみずしさを保つのが基本。毎日が難しいときは、3日、5日ごと、せめて一週間に一度は、という目安もあります。
新しい榊は生花店などで手に入ります。榊そのものを替える日は、1日と15日を目安にする神社もありますが、10日ごとなど家によってさまざまです。気候や季節で持ちも変わるので、日にちにこだわりすぎなくてかまいません。
榊によっては、水切り(茎の先を水の中で切り直すこと)も、枯らさないための手入れになります。
日を決めずに、葉が乾いてきた、落ちはじめたと気づいたときが、新しい榊への替えどきの目安です。
片方だけ早く枯れるときは、置き場所と水を見てみる
左右の榊で、片方だけ先に葉が乾いたり落ちたりすることもあります。買ったときの枝の元気さのほか、エアコンの風や日差しが片側にだけ当たっている、榊立ての水がそちらだけ減りやすい、といった置き場所や水の違いで、持ちが変わることがあります。枯れ方に意味があるという案内は、神社の資料には見当たりません。
水を替えて、傷んできたら新しい榊に、という基本は左右とも同じです。傷みやすいほうは水切りをしたり、風の通り道を見直したりすると、持ちがそろってくることもあります。
榊は造花や紙の榊でもいい?公式に案内されているのは生の榊
神社で案内されているのは、生の榊を両側に供えて、水を毎日替える形です。造花や、紙で作った榊でよいかどうかの決まりは、神社の公式の案内には見当たりません。
地域によっては、榊の代わりに杉や樅、樫など、ほかの常緑樹を使うところもあります(神棚の飾り方でも触れています)。水替えが続かない、すぐ傷んでしまうと迷ったら、お神札を受けた神社でひと言聞いてみてください。
お参りは二拝二拍手一拝。言葉は短くてもいい
神棚へのお参りは、神社でお参りするときと同じ作法が基本です。
作法:手と口を清めて、二拝二拍手一拝
お参りの前に、手を洗って口をすすぎます。そのあと、次の順で拝みます。
- 深くお辞儀を2回(二拝)
- 手を2回打つ(二拍手)
- 深くお辞儀を1回(一拝)
言葉:感謝をひとことから。拝詞はよりていねいに
決まった言葉を覚えていなくても、お参りはできます。初めてなら、日々の暮らしへの感謝を込めて、お神札(おふだ)に手を合わせるところから。たとえば心の中で「今日もありがとうございます」と、ひと言伝えてみてください。
よりていねいにお参りしたいときは、神棚拝詞(かみだなはいし・神棚の前で読み上げる短いお祈りの言葉)を読む形もあります。二拝してから拝詞を読み、そのあとに二拝二拍手一拝です。全文とよみがなは東京都神社庁のページに載っています。
時間:朝でも、夜でも
お参りの時間に決まりはない、と案内している神社もあります。朝ごはんの前、寝る前、出かけるとき、帰ってきたとき。暮らしのリズムに合う時間を選んでみてください。
朝と夜の両方に手を合わせるなら、朝はその日の無事を願い、夜は一日のお礼を、という分け方もあります。
神棚と仏壇、お参りはどちらが先?
神棚と仏壇の両方に手を合わせる家で、どちらを先にするかの全国共通の決まりは、神社本庁や各地の神社庁の案内を見ても見当たりません。神道の形で祖先をお祀りする御霊舎(みたまや)がある家なら、神棚を先に、という案内があります。
仏壇には仏壇の考え方もあるので、順番が気になるときは、氏神さまや、お参りしている寺院に聞いてみてください。
毎日できないときは、続けやすい形を家で決める
神棚は高い所にあることが多く、忙しい毎日の中で全部を続けるのは難しいこともありますよね。続け方には、たとえばこんな形があります。
- 全部を毎日替えるのが難しければ、お水だけ毎日替える
- 1日と15日、毎週月曜、10日ごとなど、新しくする日を決める
- はじめは、お米だけ・お水だけの1品から
どの形にするかは家で決めてかまわない、と案内している神社もあります。
お供えは決めた日に、手を合わせるのは毎日。
これなら、朝がばたばたの日にも続けやすそうです。
会社やお店で、誰がいつお世話するかを決めるときは、会社・お店の神棚も参考にしてみてください。
これから神棚を置く・置き直すなら、毎朝お供えしやすい高さかも見ておくと、あとが楽になります。

犬・猫がいる家なら、お供えは口の届かない所に
お水やお米、榊を、うちの子が気にすることもあります。口にしないよう、先回りしておくと安心です。
- 下げたお供えを出しっぱなしにしない:取り替えのとき、下げたお米やお水、お酒をテーブルに置いたままにせず、すぐに片づけておけるといいですね
- お下がりはうちの子にはあげない:下げたお米や塩は、うちの子のごはんやおやつには使わずにおきます
- 神棚のそばに足場をつくらない:上がれる家具が近くにあると、器や榊が倒れることもあります
- 灯明(神棚のあかり)は点けたまま離れない:ろうそくを使うときは、消してからその場を離れてくださいね

もし口にしてしまい、その後の様子がいつもと違うと感じたら、早めに動物病院に相談すると安心です。
猫が神棚に上がってしまったとき、お供えや榊が倒れたときの整え方は、こちらの記事で。

うちの子のお守りを神棚に置きたい方は、お守りは神棚に置いていい?の記事に、お神札との違いと置き方をまとめています。
まとめ:朝のお水とお参りだけでも、続けられる形で
お供えは毎朝新しく、が基本。それでも何より大切なのは、尊ぶ心を持って日々手を合わせることです。
まずは明日の朝、お水を替えて手を合わせるところから始めてみてください。

神棚や縁起物の記事は、知りたいこと別の記事ガイドにまとめています。
参考にしたページ・資料
毎朝の順番・お祝いの日のお供え・榊立てと榊の代わりの木・仏壇との順番 … 東京都神社庁「神社Q&A」・愛知県神社庁
お供えの中身・蓋・お下がり・初物やいただき物・お参りの作法・尊ぶ心 … 神社本庁「神棚」「暮らしの中の神棚」
初めてのお参り・炊いたご飯でも・お米は炊いて塩も使う … 伊勢神宮「お神札(神宮大麻)の祀り方」・北海道神社庁「神棚奉斎・まつり方」
お供えは少量で・傷まないうちに … 山形県神社庁「神事に関するFAQ」・御首神社(岐阜県大垣市)
榊を替える日・榊立ての水・水切り・お水・お参りの時間・毎日できないとき … 大野湊神社「お神札をまつろう③」(石川県金沢市)・宮崎神社(広島県東広島市)
朝と夜のお参り・1日と15日に取り替える … 東京都神社庁「お神札・神棚について」・産泰神社(群馬県前橋市)



