神社で受けてきたお札が2枚あって、三つ扉の神棚の前で「どれを真ん中に入れるんだっけ?」と手が止まる。年に一度のことなので、神棚の飾り方はうろ覚えになりがちです。
先に答えると、お札は中央がいちばん上位で、次に向かって右、その次に向かって左の順に納めます。扉が三つの神棚なら、中央に伊勢神宮のお札(神宮大麻)、右に地元の氏神さま、左にそのほか信仰している神社のお札。お供えは米を真ん中に、向かって右に塩、左に水。榊は神棚の両側にひと組(一対)です。
神棚を置く場所や向きから迷っているなら、先にこちらをどうぞ。

お札の並べ方は「中央→向かって右→向かって左」
神棚の中では、真ん中がいちばん上位の場所です。そこから向かって右、向かって左と順位が下がります。「向かって」は、神棚の正面に立った自分から見て、という意味です。
お札を包んでいる薄い紙は、汚れないように付けてあるものです。神棚に納める直前に外します。
扉が三つの神棚(三社造り)なら
中央に神宮大麻、向かって右に氏神さま(住んでいる地域を守る神社)のお札、向かって左に崇敬神社(それ以外に信仰している神社)のお札を納めます。
旅行先やお参りで受けたお札が増えたら、左の崇敬神社のお札の後ろに重ねます。
扉が一つの神棚(一社造り)なら
お札を前後に重ねて納めます。いちばん手前が神宮大麻、その後ろに氏神さま、さらに後ろに崇敬神社のお札。お参りで受けたほかのお札は、そのまた後ろへ重ねていきます。
枚数ごとの早見表(2枚・3枚・4枚以上)
| お札の枚数 | 扉が三つの神棚 | 扉が一つの神棚 |
|---|---|---|
| 2枚(神宮大麻・氏神さま) | 中央に神宮大麻、向かって右に氏神さま | 手前に神宮大麻、後ろに氏神さま |
| 3枚(+崇敬神社) | 中央・右・左に1枚ずつ | 手前から神宮大麻、氏神さま、崇敬神社 |
| 4枚以上 | 左の崇敬神社の後ろに重ねる | いちばん後ろに重ねる |
神宮大麻がない2枚の組み合わせなら、受けた神社や氏神さまの神社で聞いてみてください。
数が増えて宮形(お札を納めるお社の形の入れ物)に入りきらないときは、宮形の横に丁寧に並べます。
厄除けなど、ご祈祷で受けたお札は
厄除けや初宮参りのご祈祷で受けたお札も、神棚にお祀りするものとされています。宮形に入る大きさのお札なら、お参りで受けたほかのお札と同じように、崇敬神社のお札の後ろに重ねる形が考えられます。大きくて宮形に入らないお札や木のお札は、宮形の左右に置きます。
受けた神社から置き方の説明があれば、そちらを優先してください。
神棚がなく、棚の上などにお札を祀るときの置き方は、こちらの記事で紹介しています。

お寺のお札は?神棚とは別の場所に、と案内する神社庁も
神社で受けたお札どうしなら、何枚かを一緒に神棚にお祀りしてかまいません。
寺院で受けたお札は、取り扱いやお祀りの仕方が違うので、神棚には一緒にせず別の場所でお祀りするよう、案内している神社庁もあります。お祀りの仕方で迷ったら、受けた寺院に聞いてみてください。古くなった寺院のお札の納め先は、神棚の年末掃除の記事で触れています。
お供えは、米を中央に・向かって右に塩・左に水
神棚のお供えは、米・塩・水が基本です。できればお酒も添えます。並べ方にはいくつかの形がありますが、米を中央に置き、向かって右に塩、左に水という順番はどれも同じです。
| 並べ方 | 奥の列 | 手前の列(向かって左から) |
|---|---|---|
| 米・塩・水を横一列に | — | 水・米・塩 |
| 米・塩・水を2列に | 真ん中に米 | 水・塩 |
| お酒も供える(5品) | 酒・米・酒 | 水・塩 |
棚の広さによっては、この並べ方どおりでなくてもよいとされています。棚が狭い家は、置ける形に並べてみてください。
器まわりで押さえておきたいのは、次の3つです。
米は洗ったお米や生のお米、塩は山の形に盛った盛り塩、水は水器(水を入れる器)に
水器の蓋は、お供えしているあいだ外しておく
三方や折敷(お供えをのせる台)は、縁の継ぎ目を手前に向ける
台にのせるのが正式ですが、器(お皿など)に入れたまま供えてもかまいません。
宮形の前に置く神鏡や、神前を照らす灯明(あかり)といった神具もあります。神具は、できる範囲でそろえればよいとされています。はじめは、お札と米・塩・水、榊から整えて、ほかの神具はあとから少しずつ足していくのもひとつです。灯明をろうそくにするかLEDにするかは、神棚のろうそく(灯明)の記事に。
御神酒(おみき)は瓶のまま?いつ下げる?飲んでいい?
神棚に供えるお酒(御神酒)は日本酒で、一対の瓶子(へいし・白い徳利のような器)に注いで供えるのが基本の形です。瓶子に蓋が付いていれば、水玉(水器)の蓋と同じく、供えているあいだは外しておく形があります。
買ってきた一升瓶や四合瓶を、そのまま神棚に供えてよいかは、神社本庁や神社庁の案内には見当たりません。瓶子がまだなければ、普段使いでない新しいお皿やコップを器の代わりにする形もあります。迷うときは、お札を受けた神社に聞いてみると確かです。
朝に供え、夕方に一日の感謝のお参りをしてから下げる、と案内する神社もあります。下げる時刻に全国共通の決まりは見当たらないので、家で続けやすい形を考えてみてください。
下げたお酒は、お下がりとして家族でいただくものです。飲まない家なら、晩ごはんの煮物など料理に使う形もあります。
犬や猫がいる家では、下げたお酒をテーブルに置いたままにせず、すぐ片づけておくと安心です。
榊は、神棚の両側にひと組
榊は、神棚の左右に榊立てをひとつずつ置いて、そこに挿します。榊立ての水は毎日取り替えて、みずみずしさを保ちます。榊そのものは、生花店などで手に入るものです。
榊が育たない地方では、杉や樅(もみ)、樫、松など、同じく一年中緑の木を代わりに使うところもあります。枝の本数や、造花で代えてよいかに迷ったら、お札を受けた神社や近くの神社で聞いてみると確かです。
しめ縄は神棚の前に。太い方は向かって右、ただし地域で違う
しめ縄は、その内側が清らかな場所であることを示す縄で、白い紙を折った紙垂(しで)を下げて使います。家庭の神棚にも、用意できるとより良いとされています。
紙垂はふつう4枚で、頭の部分を小さく折り曲げて、縄目に等間隔ではさみます。宝船などの縁起物がついた正月のお飾りと違い、神棚の前の飾りのないしめ縄は、紙垂をつけたまま、一年を通して張っておく形があります。
お供え以外の物は?神社からいただいたお供え物や記念品は上げない、という案内も
神棚に置いてはいけない物を一覧にした決まりは、神社本庁や各地の神社庁の案内を見ても見当たりません。ただ、神社からいただいたお供え物や記念品は神棚に上げず、神棚をいつも清らかにしておく、という案内はあります。
一方で、入学や就職のときに入学許可書や辞令を神棚に供えて報告したり、赤ちゃんの命名書を神棚に供えたりする習わしもあります。
置物や写真など、神棚に置こうか迷う物があるときは、お札を受けた神社に聞いてみると確かです。
犬・猫がいる家なら、口に入る物と倒れる物を先に見る
お参りのとき、そばに寄ってくる子もいるかもしれません。お供えを並べるときに、少しだけ気にしておきたいことがあります。
- 口に入る物:米・塩・水・お酒、榊の葉、紙垂の紙やしめ縄のわらは、なめたりかじったりしないよう、届かない高さに置いておくと安心です。神棚のそばの家具が足場になっていないかも、あわせて見てください
- 倒れる物:器や榊立ては底が広く安定したものを選び、棚の奥寄りに置いておくと、ぶつかっても落ちにくくなります
- 火:灯明にろうそくを使うなら、榊や紙垂から離して置き、点けたままその場を離れないでください。電気式の灯明を使うのもひとつです
口にしたあとに吐く、元気がないなど、いつもと違う様子があれば早めに動物病院に相談してください。
猫が神棚に上がってしまう、お札や榊を落とした、というときの整え方は、こちらにまとめています。

うちの子のお守りを神棚に一緒に置きたい方は、お守りは神棚に置いていい?の記事も読んでみてください。
まとめ:迷ったら、お札の順番から確かめる
まずは今の神棚のお札が、中央・向かって右・向かって左の順になっているかを見てみてください。お酒や神具は、できる範囲からで十分です。
並べ終えたら、毎日のお供えの替え方やお参りの仕方も、こちらで読めます。

神棚や縁起物の記事は、知りたいこと別の記事ガイドにまとめています。
参考にしたページ・資料
お札とお供えの並べ方・神具・水器の蓋 … 神社本庁「お神札のまつり方」「神棚」「暮らしの中の神棚」・伊勢神宮「お神札(神宮大麻)の祀り方」
お札を一緒に・ご祈祷のお札・器のまま・しめ縄の向き・記念品は上げない … 東京都神社庁「神社Q&A」「お神札・神棚について」・北海道神社庁「神棚奉斎・まつり方」
お寺のお札は別の場所に・お下がりを料理に … 大阪府神社庁「神宮大麻Q&A」・根室金刀比羅神社(北海道根室市)
御神酒の器の代わり・瓶子の蓋・下げる時刻 … 産泰神社(群馬県前橋市)・御首神社(岐阜県大垣市)
しめ縄が左右逆の神社 … 出雲大社
入学の報告や命名書を神棚に … 兵庫県神社庁「人生のおまつり」・岡山県神社庁「神道豆知識」



