新しい家のリビングに、おしゃれな神棚を置きたい。けれど白い壁や明るい木の家具を見渡すと、「ここに置いて、浮かないかな」と少し迷います。
今のインテリアになじむシンプルな「モダン神棚」も、神社本庁の案内で神棚の種類のひとつに挙げられています。好みの形で選びつつ、お札が入る大きさと、置く場所・お供えのスペースだけは先に確かめておきたいところです。小さな神棚や、卓上に置くお神札立ても選択肢です。
おしゃれな神棚でもいい?大事なのは「お札を大切に祀れるか」
神棚は、神社で受けたお札をお祀りする場所です。お札を納めるお宮の形の入れ物には、扉のある昔ながらの形のほか、シンプルなモダン神棚もあり、卓上に置くお神札立てもあります。この記事では、その入れ物もまとめて「神棚」と呼んでいます。
場所や入れ物にこだわりすぎてお祀りしないより、できる形でお祀りすることが大切、と案内されています。
選ぶときは、この3つを先に確かめておくと迷いにくくなります。
- お祀りするお札が入る大きさか
- 置く場所の幅・高さ・奥行きに収まり、米・塩・水をお供えする場所もあるか
- 明るく清らかで、目線より高い場所に置けるか
部屋になじむ神棚の選び方
まず形の候補を見て、お札と置き場所の寸法で絞り、最後に家具や壁と色を合わせる。この順で見ていきます。
形:扉のある神棚か、シンプルな形か、お神札立てか
形が違えば、部屋での見え方も変わります。
| 形 | 見た目・合う場所 |
|---|---|
| 一社造りの小さな神棚 | 扉が一つ。小さくてもお宮らしい形が残る。幅に限りのある棚の上に |
| モダン神棚 | 板や枠を生かした、すっきりした形も。家具や壁と色をそろえたい場所に |
| 壁掛け・壁に貼るタイプ | 家具の上を使わずに置ける。目線より高い壁に |
| お神札立て | お札を立ててお祀りする、控えめな形。片づけた家具の上に |
扉が三つの三社造りは、その分横幅も必要です。一社造りと三社造りに良し悪しはない、と案内する神社もあります。
場所をとらない壁掛け式の小さな神棚もあります。氏神さまの神社に聞くと、案内してもらえることもあります。
お札を何枚かお祀りするなら、重ねて納められるか、横に並べる余地があるかも見ておくと安心です。並べ方は神棚の飾り方で詳しく紹介しています。
大きさ:先にお札と置き場所を測る
「見た目はぴったり。でも、お札が入らないかも」。神棚を選ぶ前に避けておきたいのは、そんな行き違いです。
たとえば伊勢神宮のお札(神宮大麻)は、縦24.5×横6.8cm、縦25.0×横7.5cm、縦30.5×横10.5cmの3種類。大きさで神さまのお力が変わることはないので、神棚に合う大きさを選ぶよう案内されています。ほかの神社のお札も、手元にあれば実物の縦・横を測って、神棚の内側の寸法と比べると確かです。
次に、置きたい棚や壁の幅・高さ・奥行きも、メジャーで測っておくと選びやすくなります。お供えを置くスペースも一緒に考えておくと、小さな神棚なら、手前に器を置けるか、別の棚板が要るかまで見えてきます。
神棚を初めて置くなら、必要なものや買う時期ははじめての神棚にまとめています。
色と素材:家具や壁の色に合わせる
部屋のどこか一か所と色をそろえる。それだけで、神棚が部屋から浮きにくくなります。
明るい木の家具が並ぶなら淡い木の色、濃い木の棚ならその色に近いもの。白い壁には、白や淡い色の棚板を合わせると輪郭がやわらぎます。木だけでなく、透明や白の素材を使ったシンプルな形を見比べるのもひとつです。
マンションのリビングに置くなら、見た目と場所の両方で
畳の客間がない家なら、居間に設けてもよいとされています。マンションのリビングに置きたいなら、まずは手を合わせやすく、清潔に保てる場所を探してみてください。
明るく清らかで目線より高い所に、お札の正面が南か東を向く置き方が一般的とされています。人が下を出入りするドアの上などは、避けたい場所です。向きや高さ、上の階があるときのことは、下の記事で確かめられます。
見た目から考えるなら、テレビやエアコン、スイッチのすぐ隣を外して、神棚のまわりに少し余白をつくる方法があります。たとえば、ソファからふと目を上げたときに見える壁。手を合わせる場面まで思い浮かべると、置く位置を選びやすくなります。

賃貸で壁に穴をあけたくないとき
賃貸やマンションで壁にねじ穴をあけたくないなら、穴をあけずに置ける形から選べます。
- 家具の上に置くタイプ:背の高い本棚や食器棚の上を片づけ、小さな神棚やモダン神棚を置く。目線より高くなるか、お供えの器を置く奥行きがあるかも見ておく
- お神札立て:お札を立ててお祀りする形。幅を抑えたい棚の上にも合わせやすい
- 壁に貼るタイプ:お札ではなく、神棚やお神札立てそのものを壁に取り付ける形。重さや壁紙との相性は、商品の説明で確かめる
なお、お札そのものを画びょうで壁に刺すのは避けるよう案内されています。お札だけをお祀りしたいときの置き方は、下の記事で紹介しています。

お供えや神具も、すっきり見せるには
器の色や形がそろわず、神棚のまわりが少しにぎやかに見える。そんなときは、器から整えてみるのもひとつです。
お供えの基本は米・塩・水です。器は神具店で買わなくてもよく、お供えにふさわしい美しい器を、と案内されています。皿やコップで代用するなら、ふだん使いではなく新しいものを、と案内する神社もあります。小さな棚でお供えをのせる専用の台が置けないときは、器のまま供える形もあります。
たとえば、白い小皿と小さなコップを、新しく同じ色合いでそろえる。小さな神棚でも、まわりがすっきりまとまって見えます。神具は、できる範囲でそろえるとよいとされています。毎日のお供えに使う器から少しずつ、というそろえ方もあります。
米・塩・水をどこに置くかは、神棚の飾り方で紹介しています。
榊は神棚の両側に置き、水は毎日取り替えるのが基本です。小さな神棚なら、榊立ての幅も一緒に測っておくと、器と並べた姿が見えてきます。造花にしたいときの扱いは、受けた神社に聞いてみてください。
犬・猫がいる家なら、足場とお供えの高さを
小さな神棚を家具の上に置くときは、ワンコさんや猫さんが届くか、飛び乗れるかも、ひと目確かめておきたいところです。
飛び乗りと、口に入る物
猫さんは、高い所や上下に動ける場所が好きな子が多いもの。近くのキャットタワーや家具から飛び移れる位置なら、棚の場所を変えることも考えてみてください。
お神札立てやお供えの米・塩・水、榊立ての水は、うちの子の口が届かない高さに置いておくと安心です。何か口にしたり、様子がおかしかったりするときは、動物病院に相談してください。
灯明は、火を使わない電気式に
猫さんが上がれる場所なら、灯明(神棚の明かり)は火を使わない電気式にすると、火の心配がひとつ減ります。コードをかじれないように置き、器具や配線もときどき点検しておけると心強いです。ろうそくを使うときは、しっぽや体が当たって倒れることもあるので、火をつけたままその場を離れないでください。
猫さんが神棚に上がってしまうときの対策は、猫が神棚に上がるときの記事にまとめています。うちの子のお守りも神棚に置こうかな、と考えているなら、下の記事が参考になります。

まとめ:好きな形を選んで、場所とお札で外さない
今は、小さくてかわいい神棚や、部屋になじむおしゃれな神棚も選べます。まずは置きたい壁や棚の前で、幅と奥行きを測ってみませんか。そこから、うちの部屋に合うひとつを探すのも楽しい時間です。

参考にしたページ・資料
神棚の種類(モダン神棚・お神札立て)・できる形で祀る・お供えのスペース・器と神具・榊・南か東 … 神社本庁「神棚」「お神札のまつり方」
神宮大麻の大きさ3種・お力は変わらない … 伊勢神宮「神宮大麻と神宮暦」
居間でもよい・ドアの上は避ける・壁掛け式の小さな神棚・お札を画びょうで刺さない … 東京都神社庁「お神札・神棚について」「神社Q&A 家庭祭祀」
一社造りと三社造り … 大野湊神社(石川県金沢市)
器は新しいものを・器のまま供える … 産泰神社(群馬県前橋市)・北海道神社庁




