「新しい家に移ったら、神棚を置いてみようかな」。そう思って調べ始めると、神棚の種類は思ったより多く、いつ・どこで買えばいいのかでも迷いますよね。
神棚は、神社で受けたお札をお祀りする棚です。買う日に全国で決まった日取りはなく、種類はお札が入る大きさと置く場所の広さで選びます。 まずはお札・お供えの器・榊からそろえる形で始められます。分からないことは、氏神さま(住まいの地域の神社)に相談するのが近道です。
神棚はいつ・どこで買う?買う日に全国共通の決まりはない
大安・仏滅などの六曜(ろくよう)は、暦の上の言い伝えのようなもので、気にするかどうかは家それぞれです。日取りを気にするなら、吉日を選んで設置する形もあります。迷うときは、お札を受ける神社に聞いてみると確かです。
始めるタイミングなら、引っ越しはちょうどいい区切りです。お札は、新しい住まいの氏神さまから受けます。氏神さまのお札は、暮れやお正月以外でも一年中受けられます。
自分の家でやるなら、先にお札を受けて、大きさを測ってから神棚を選ぶと思います。「せっかく買ったのに、お札が入らなかった」を避けやすいからです。
どこで買う?神具店・ホームセンター・神社・通販
- 神具店:大小さまざまな神棚から選べます
- ホームセンター:神棚を置いている店もあります
- 神社:簡易的な神棚など、神棚をいただける神社もあります
- ネット通販:種類を見比べやすい分、買う前にお札が入る内側の寸法を確かめておくと確実です
神棚の種類は、扉の数と置き方で選ぶ
| 種類 | 向いている家 |
|---|---|
| 扉が3つの三社造り | 神棚を置く幅が取れる |
| 扉が1つの一社造り | 置く幅を取りにくい |
| 壁掛け・小さな神棚 | マンション・一人暮らし |
| 卓上のお札立て | 棚を置く場所がない |
三社造りはお札を3か所に分けて、一社造りは重ねて納める形です。一社造りと三社造りに良し悪しはないので、置く場所とお札の数に合わせて選ぶと迷いにくくなります。
大きさは「お札が入るか」と「置く場所の寸法」で
まず確かめたいのは、お札がきちんと入る大きさかどうか。伊勢神宮のお札(神宮大麻)は縦24.5cm・25cm・30.5cmの3種類で、大きさで神さまのお力が変わることはない、と案内されています。
置く場所の幅・高さと、米・塩・水をお供えするぶんの奥行きも、測っておけると選びやすくなります。
マンション・賃貸なら、壁掛けや小さな神棚も
壁に貼る薄型の神棚や、棚に置くだけのお札立てなら、壁に大きな穴をあけずに置けます。部屋になじむ形や色の選び方は、おしゃれな神棚の選び方に。
神棚の有無にとらわれすぎず、できる形でお祀りすることが大切とされています。棚を置かずに、本棚の上などにお札だけをお祀りする方法もあります。

最初にそろえる物は、お札・お供えの器・榊

- お札:伊勢神宮のお札と、氏神さまのお札
- 神棚、またはお札立て
- お供えの器:米と塩を盛る小皿2枚、水を入れる器
- 榊と、榊立て1対
- 用意できれば:お酒を入れる器1対、しめ縄、器をのせる台
お札は、氏神さまの神社で受けられる
伊勢神宮のお札も氏神さまのお札も、氏神さまの神社で受けられます。氏神さまは家にいちばん近い神社であることが多く、分からなければ近くの神社で尋ねると教えてもらえます。
お札は神社で受けるもので、正月用品の売り場などに並ぶ「お札のようなもの」とは別物です。神棚をセットで買ったときも、お札は神社で受けてから納めます。
お供えの器と榊は、身近な所で
器は、神具店の物でなくても、お供えにふさわしいきれいな物なら使えます。白い小皿を、神棚用に新しくおろして使う。そんな始め方もできます。
榊は神棚の両側にお供えする常緑樹で、生花店などで買えます。しめ縄は、家庭の神棚にもできれば用意するとよい物ですが、最初はお札とお供えだけにして、あとから足す形もとれます。
神棚を買ったら:場所・お祓い・お札を納める流れ
- 置く場所を決めて、神棚を取り付ける
- (頼むなら)神職にお祓いをしてもらう。神社に持って行くなら、取り付ける前に
- お札の薄紙を外して、神棚に納める
- 米・塩・水をお供えして、お参りする
場所は、明るく清らかで目線より高い所
神棚は、明るく清らかで、目線より高い所に置けるといいですね。向きはお札の正面が南か東が一般的とされますが、間取りで難しければ、清らかでお参りしやすい所を優先して選べます。

設置のお祓いは、頼めばより丁寧
初めて神棚を設けるときは、神職にお祓いをしてもらうとよいとされています。頼み方は、神棚を神社に持って行くか、神職に家へ来てもらうか。家に来てもらえば、置く場所も一緒にお祓いしてもらえて、より丁寧です。
新築や引っ越しなら、入居前に家を清めるお祓いと合わせて頼む形もあります。頼むかどうかも含めて、氏神さまの神社に相談してみてください。
お札を納めたら、お供えとお参りを
お札を包んでいる薄紙は汚れよけなので、神棚に納める直前に外します。お札が何枚かあるときは、並べる順番があります。

お参りは、神社と同じ二拝二拍手一拝(深いお辞儀を2回、拍手を2回、深いお辞儀を1回)が基本です。
神棚でやってはいけないことは?全国共通の一覧はなく、避けたいことがいくつか
「神棚のタブー」と聞くと身構えてしまいますが、神社が出している全国共通の「これをしたらだめ」の一覧は見当たりません。毎日心をこめてお祀りすることが大切、とされています。そのうえで、神社の案内に出てくる「避けたいこと」は、たとえば次のとおりです。
- 場所:ドアの上など人が下をよく通る所や、上の階がトイレ・浴室になる所
- お札:画びょうで刺したり、床にじかに置いたりしない
- お供え:ねぎやにんにくなど、においの強い物は控える、という案内も
- 古い神棚:一般のごみに出さず、神社に相談する(神棚の処分と引っ越し)
ここに無いことで迷ったときは、お札を受けた神社や氏神さまに聞いてみると安心です。
犬・猫がいる家なら、足場とお供えの高さを先に考える
新しい高い棚ができると、猫さんにとっても気になる場所になりそうです。置き場所を決めるとき、犬・猫の目線でも一度見ておくと、あとで困りにくくなります。
- 足場:猫は高い所や上下の移動を好みます。神棚の近くにタンスやキャットタワーがあると、そこが上がる足場になることも。家具から離れた壁を選んでおくと、上がる道を減らせます
- お供え:米・塩・水や榊立ての水に、犬・猫の口が届かないかも見ておけるといいですね。口にして様子がおかしいときは、動物病院に相談してください
- 明かり:灯明(神棚の明かり)を置くなら、火を使わない電気式もあります。コードは、かじられない所に這わせておきたいところです。火の点いたろうそくを猫が倒した火事の例もあるので、ろうそくは点けたままその場を離れないようにします
それでも上がってしまうときの対策は、猫が神棚に上がるときの記事にまとめています。
うちの子のお守りも神棚に、と考えている方は、お守りとお札の扱いの違いから見てみてください。

まとめ:まずはお札を受ける神社を決めるところから
朝にお水を替えて手を合わせる。そんな時間が暮らしに加わるのも、いいものですね。まずは近くの神社で、お札を受けられるか聞いてみてください。
神棚や縁起物の記事は、知りたいこと別の記事ガイドにもまとめています。
参考にしたページ・資料
お札の大きさ・お参りの作法・お札だけ祀る形 … 伊勢神宮「神宮大麻と神宮暦」「お神札(神宮大麻)の祀り方」・東京都神社庁「お神札・神棚について」
六曜・向き・お札を受ける時期 … 東京都神社庁「神社Q&A」・北海道神社庁「神棚奉斎・まつり方」
置き場所・できる形で祀る・お供えの器・しめ縄・設置のお祓い … 神社本庁「神棚」「よくあるご質問」「暮らしの中の神棚」
吉日・買える所・お祓いの頼み方・器は新しいものを … 鶴ヶ峰熊野神社(岩手県)・産泰神社(群馬県)
お札のようなものに注意・避けたいこと … 宮城県神社庁「家庭のまつりQ&A」・埼玉県神社庁「私たちの生活と神社」ほか各地の神社庁
ろうそくの火事の例 … 豊岡市消防本部「ペットが原因の火災」「神棚や仏壇の火災」




