靴を履いているあいだも、足元の猫が気になってしかたない。猫の脱走防止を考えはじめると、玄関は毎日のことだけに悩ましい場所です。
鍵を取り出しているあいだに、猫が玄関まで来ていた。そんなヒヤッとが一度でもあると、開けるたびに足元が気になります。
この記事では、玄関から出さないための柵・ゲート・ネットの選び方と、賃貸や引き戸の玄関、手作りするときの気をつけどころをまとめます。
玄関の脱走防止は「ドアの手前にもう1枚」の仕切りから
まず考えたいのは、玄関ドアの手前に、猫が通れない仕切りをもう1枚つくることです。猫が玄関ドアの前まで来ないようにできれば、ドアを開けた瞬間の飛び出しを防ぐ助けになります。
廊下と玄関のあいだにドアがある家なら、猫が廊下側にいることを確かめて閉めると、そのドアが「もう1枚」になります。ドアがない間取りや、開けっぱなしになりやすい家では、柵やゲートを置ける場所を探すところからです。
柵・ゲート・ネットは、廊下の幅と出入りのしかたで選ぶ
玄関の手前を仕切る方法は、大きく分けて3つあります。「猫 脱走防止 ゲート」「ペットゲート」で探すなら、ペット用品店やホームセンター、通販が候補です。手作りの材料は100均やホームセンターでも探せます。
突っ張り式のゲート:廊下の幅にぴったり立てる
壁と壁のあいだに突っ張って立てるゲートです。扉つきなら、人が出入りするたびに仕切り全体を動かさずにすみます。廊下の幅に合うものを探しやすい形です。
天井近くまで高さのあるものや、上の部分をふさげるものなら、跳び越える心配を減らせます。買う前に設置したい場所の幅を測り、ゲートの対応幅に収まるか確かめてみてください。
置くだけの柵・パネル:間口が広い玄関や、壁に当てたくないとき
床に置いたり、パネルをつなげて自立させたりするタイプです。壁に突っ張らずに使えるので、間口が広い玄関や、壁に当てずに仕切りたい場所でも候補になります。
置くだけのぶん、猫が体当たりしたり、よじ登ろうとしたりしたときに動かないか、ぐらつかないかを見ておきたいところです。
ネットを足す:今ある低い柵の奥に、高さのある仕切りを
ベビーゲートや低めの柵がすでに家にあるなら、そのすぐ奥に、ワイヤーネットなどで高さのある仕切りをもう1枚立てて補う方法もあります。手持ちのものを生かせるか、置き場所と一緒に考えてみてください。
ゲートの説明書で改造を禁じている場合は、本体にネットを取り付けないでください。高さを足すなら、ゲートとは別に立てる仕切りとして固定できるかを考え、ぐらつきやすき間も一緒に見ておくと安心です。
選ぶ前に、高さ・すき間・開け閉めを見ておく
形を決めたら、次の3つを見ると失敗しにくくなります。
高さ:跳び越えられないか、足場がないか
猫は高いところへ跳び上がるのが得意です。腰くらいの高さの柵だと、ひょいと越えてしまう子もいます。
見落としやすいのが足場です。柵のそばに棚や家具があると、そこを踏み台にして越えることがあります。柵の高さと一緒に、まわりの家具の位置も見ておけるといいですね。
すき間:格子のあいだ・床・壁ぎわ
格子のあいだ、柵と床のあいだ、柵と壁のあいだ。うちの子が通れそうなすき間がないか、しゃがんで見てみると気づきやすいです。子猫や体の細い子なら、なおさら気になります。
開け閉め:荷物を持ったままでも閉められるか
玄関の手前の柵は、家族が毎日何度も通る場所に立ちます。買い物袋を持ったままでも開けられるか、閉めたつもりで開いていた、が起きにくいかも大事なところです。
手を離すと自然に閉まるタイプや、ロックの状態を見て確かめられるタイプもあります。ここは、高さと同じくらい見ておきたいところだと思っています。
賃貸の玄関なら、穴を開けない突っ張り式か、置くだけのタイプで
賃貸なら、壁や床に穴を開けずに使える突っ張り式や、置くだけのタイプが選びやすいです。
突っ張り式は、場所選びがポイントです。壁の裏に柱などの支えがない場所で突っ張ると、だんだん壁が反って、外れる原因になります。支えのある場所は、壁を軽く叩いて詰まった音がするかで見当がつきます。分かりにくいときは、取り付け方を製品の説明書で確かめておくと安心です。
壁や床の跡が気になるなら、説明書で認められている範囲で、当たる部分に当て板やクッション材をはさむ方法もあります。突っ張り式は使っているうちに緩むこともあるので、毎日の出入りのついでに、手で軽く押して確かめてみてください。
引き戸の玄関・廊下は、仕切る場所とストッパー・鍵で
引き戸がある家では、戸のすぐ前だけでなく、廊下のどこなら仕切れるかを見てみてください。戸の動きを邪魔せず、猫と玄関ドアのあいだを分けられる場所が目安です。
- 室内の引き戸:猫が廊下側にいることを確かめて閉めれば、その戸が「もう1枚」になります。開けてしまう子なら、引き戸用のストッパーで止める方法もあります
- 玄関ドアが引き戸:戸の開け閉めを邪魔しない位置に、もう1枚の仕切りを置けるか探してみてください。家にいる間も鍵をかけておくと、前足でずらされても開きにくくなります
土間から廊下まで広く続く玄関なら、廊下の幅が狭くなる場所を探すと、合うゲートを見つけやすくなります。幅が広い場所には、連結できるパネル式も候補です。ガラス戸の近くは避けるよう説明書で案内している突っ張り式ゲートもあるので、戸にガラスが入っているなら、少し離れた場所を探してみてください。
手作りするなら、突っ張り棒とワイヤーネットで
手作りなら、突っ張り棒を壁と壁のあいだに渡し、ワイヤーネットを結束バンドでつなぐ方法があります。
作るときに気をつけたいのは、次のところです。
- 結束バンドの切り口はとがるので、猫が触れない向きに収める
- 網目が粗いと、足をかけて登ったり、顔を入れたりすることがある。登る子なら網目の細かいものにして、上の部分もふさぐ
- 突っ張り棒は、上の「賃貸の玄関なら」と同じく、壁の支えのある場所で水平に
- ぐらつきや結束バンドの緩みを、出入りのついでに確かめる
人が通る扉の部分まで手作りするのは、開け閉めのたびに手間がかかります。出入りが多い家なら、扉つきの市販ゲートを選び、足りない部分は独立した仕切りで補う方法もあります。
柵があっても、開け閉めするのは「人」
柵は、閉まっていてはじめて仕切りになります。家族で「柵を閉めてから、玄関を開ける」の順番をそろえておけると心強いです。
来客や配達のときは、人が柵の外(玄関側)に出て、柵を閉めてから対応すると、猫が足元を通り抜ける心配を減らせます。初めて来る人には、インターホンの近くに「猫がいます」と添えておくのも、ひとつの手です。

もし外に出てしまったら
まずは家の中から探してみてください。外に出たと思っても、家の中の狭いところに隠れていることがあります。
家の外なら、物置の中、エアコンの室外機の下、植え込みの中など、家のまわりの狭くて暗いところを探します。あわせて、迷子になった地域の保健所、動物管理センター、交番、動物病院にも連絡しておくと、保護されたときにつながりやすくなります。探しながら気持ちを落ち着けたいときは、いなくなった猫が帰ってくるおまじないの話も。

まとめ:玄関に立って、もう1枚を置ける場所を探す
玄関の脱走防止は、玄関ドアの手前にもう1枚の仕切りをつくるところから。形は、間取りと家族の出入りのしかたで決まってきます。
まずは玄関に立って、廊下を振り返ってみてください。「ここなら仕切れそう」という場所が見つかったら、その幅をメジャーで測っておくと、ゲート選びがぐっと楽になります。

参考にしたページ・資料
突っ張り式ゲートの付け方 … 突っ張り棒メーカー「正しい取り付け方」
外に出てしまったときの探し方・連絡先 … 環境省「迷子にさせてしまったら」



