万一の災害時にペットの存在を知らせる&救うための「レスキューサイン」とは?玄関に貼っておく意味や使い方

留守番中、窓辺で静かに待つ猫。ペットのレスキューサインとは何かを考えるきっかけの写真

「ペットがいます」と玄関付近に貼っておくサインがある、という話を聞いたことがありますか。

火災や災害のとき、万が一、自分が逃げ遅れたり、ペットだけが家に残ってしまった場合に、救助にあたる人へ「この家にはペットがいる」と伝えるための表示です。アメリカでは動物を守る活動をしている団体がこうしたサインを推奨しており、玄関ドアに貼る備えが広く知られています。

日本では、今のところ公的に広く決まった形があるわけではありませんが、ペット防災の備えのひとつとして個人で取り入れる人も少しずつ増えているようです。この記事では、ペットのレスキューサインがどんなものか、どこに貼るのか、どんなふうに使えるのかをわかりやすく整理します。

目次

ペットレスキューサインとは何か

レスキューサインとは、「この家にペットがいる」「中に動物が残っているかもしれない」といったことを、救助や消火活動をする人に伝えるための表示です。

ご近所の玄関でよく見かける、自治体の小さな「犬」シールとは別のものです。あのシールが義務なのかどうかは、別の記事で整理しています。

玄関の「犬」シール、義務なの?
玄関の「犬」シール(狂犬病シール)の意味は?義務かどうか、地域の条例で違うこと、「犬がいます」サ... ご近所の玄関で見かける小さな「犬」シール。うちも貼らないとダメ?国の法律・地域の条例・市販サインの違いを、落ち着いて整理しました。

車のうしろなどで見かける「家に猫がいます」のステッカーも、家にいる子を外に知らせる表示のひとつです。玄関のサインとの違いは、「家に猫がいます」ステッカーの意味は?の記事で比べています。

火災や大きな災害のとき、消防や救助にあたる人は、建物の中に人や動物が残っていないかを確認しながら動きます。何も表示がなければ、家の中にいたペットに気づかれないままになることもあります。サインがあることで、「この家にはペットがいるかもしれない」と気づいてもらいやすくなります。

ただし、サインがあるから必ず助けてもらえる、という意味ではありません。あくまで、状況を伝えるための補助的な手段のひとつです。救助の現場では、まず人の命が最優先になります。この点は、あらかじめ理解しておきたいところです。

なお、こうしたサインの中には、一部が空白になっていて、飼い主が書き込めるようになっているものもあるようです。たとえば、犬や猫などの種類、名前、頭数などを書き足せるタイプです。あらかじめ必要な情報を書いておけると、いざというときに状況が伝わりやすくなります。

レスキューサインをどこに貼るか

貼る場所として考えやすいのは、玄関ドアやその近くです。玄関は、外から見つけやすく、人が最初に確認しやすい場所でもあります。

日本の住宅なら、玄関ドアのほか、外から見えやすい窓に貼る方法もあります。特にマンションでは、共用廊下に面した玄関や窓のほうが目に入りやすいこともあります。

ポイントは、「遠くからでも見つけやすいこと」と、「外から来た人が気づきやすいこと」です。目立ちすぎる必要はありませんが、見つけにくい場所では意味が薄くなってしまいます。

ペットレスキューサイン、常に貼っておくか、緊急時だけ使うか

レスキューサイン・ペット防災サインの使い方は、大きく分けると2つあります。

普段から貼っておく

ひとつは、普段から貼っておく方法です。いつもこの家にペットがいることを伝えられるので、備えとしてはわかりやすい形です。その一方で、留守のときにも表示が出たままになる点は気になる人もいるかもしれません。

必要なときだけ出す

もうひとつは、必要なときだけ出せるよう準備しておく方法です。防災グッズと一緒に保管しておき、災害の心配が高まったときに貼る使い方です。

たとえば、地震の警報や大きな揺れへの注意が出ているとき、余震が続いているとき、台風の接近がわかっているとき、大雨やゲリラ豪雨、洪水の警報が出ているときなどです。こうした「もしも」が現実味を帯びてくるタイミングで、玄関や窓にサインを出して備える、という考え方もあります。

この使い方なら、普段はしまっておきつつ、必要な場面ではすぐに出せます。いざというときに慌てないよう、どこに置いておくか、家族の中でどう使うかを決めておくと安心です。

どちらが正解というわけではありませんが、普段から使う場合も、必要なときだけ使う場合も、マグネットタイプは扱いやすいかもしれません。位置を変えやすく、必要なときにさっと貼りやすいためです。

ペットの存在を伝える安心、備える安心

日本では、ペットのレスキューサインが公的に広く決まった仕組みとして運用されているわけではありません。

それでも、何も情報がない状態より、「この家にはペットがいます」と伝わる形があるほうが、気づいてもらえる可能性はあります。万が一のときに、少しでも伝わる手段を増やしておきたいと考えるなら、用意しておく意味はあるといえそうです。

ただ、防災はこれひとつで十分、というものではありません。レスキューサインだけでなく、同行避難の準備、ペット情報カードの作成、マイクロチップの確認など、いくつかの備えを重ねておくことが大切です。

お住まいの自治体が出している防災情報や、ペット防災の案内もあわせて確認しておくと安心です。必要に応じて、かかりつけの動物病院に相談しながら整えていくのもよいと思います。

まとめ:家族の命を守るための、小さくて大切な備え

ペットのための防災サインは、万が一のときに「この家にはペットがいる」と伝えるための小さな備えです。日本でも徐々に広まりつつあり、うちの子の安全のためだからこそ、知っておくだけでも意味があるアイテムだといえます。

一緒に過ごす大切な家族のために。もしものとき、「この子がここにいる」と少しでも伝わる形を用意しておきたい、と感じるのはとても自然なことだと思います。

完璧な備えを最初からそろえるのは難しくても、できることから少しずつ整えていくことはできます。玄関や窓に貼れるサインを用意しておくことも、そのひとつです。

大きな災害が起きないことがいちばんですが、何かあったときに後悔を少しでも減らせるように。小さな家族の命を守るための備えとして、ペットのことも一緒に考えておけたら安心です。

レスキューサインを見てみる
ペットレスキューサイン|玄関に貼る「家にペットがいます」の防災サイン 留守中の地震や火事。自分が帰れなくなった日。家の中にいるうちの子のことを、外の誰かに気づいてもらうために。玄関ドアに貼る「家にペットがいます」のマグネットサ...
ペット防災の記事をまとめて
ペット防災の全記事まとめ|備え・避難・サイン・カード…いざというときに役立つ記事ガイド 台風が来て、地震が来て、また後回しにしてしまった。そんな方のための入口ページ。全部読まなくて大丈夫、気になる所から。
サインに何を書けばいい?
ペットのためのレスキューサインには何を書けばいい?|ペットの種類・頭数・場所の伝え方 玄関に貼るペットのレスキューサイン。「レスキューカード」と呼ぶ人もいます。いざ作ろうと思うと、「何をどう書けばいいんだろう」と迷うことがあります。 情報が多す...

非常持ち出し袋に入れるペットの防災カード
犬がいます・猫がいます・動物がいますの3種類のレスキューサインと、消防車のおもちゃ犬・猫・動物から選べる、
レスキューサイン
SHOP →

  • URLをコピーしました!
目次