ペットが亡くなったら喪中になる?期間・初詣・喪中はがきの文例と書き方

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12月が近づき、年賀状のことを考えはじめたとき。「今年は、いつものように『あけましておめでとう』と書く気持ちになれない」。そんなふうに感じる年もあります。

今年、大切なうちの子を見送った。人のように喪中はがきを出すものなのか、いつも通り年賀状を出していいのか。

先に結論をいうと、ペットが亡くなった場合、年賀状を控える「年賀欠礼」のマナーとして、喪中はがきを出す決まりはありません。 いつも通り年賀状を出してもかまいませんし、今は新年を祝う気持ちになれないなら、年賀状を控えるという選択もできます。

形式より、今の自分の気持ちと、はがきを送る相手との関係に合う方法を選べば大丈夫。期間・初詣・周りの目の迷いを先に整理してから、そのまま使える喪中はがき・寒中見舞いの文例4本を後半に置きました。文例だけ見たい方は、目次から「文例・テンプレート」へ。

目次

ペットが亡くなっても、喪中はがきは必須ではありません

喪中はがきは、近親者を亡くしたときに「新年のご挨拶を控えます」と事前に知らせる年賀欠礼の挨拶状です。ペットを亡くした場合に喪中はがきを出すことは、慣習として広く定まっているわけではありません。

一方で、「家族だったのだから、今年は新年を祝う気持ちになれない」と感じることも、とても自然なことです。

社会的な慣習としての「喪中」と、その子を失った自分自身の悲しみは、別に考えていいものです。喪中はがきを出す・出さないで、その子への想いの深さが決まるわけではありません。

「喪中」という言葉そのものの意味は、用語集の「ペットが亡くなったときの喪中とは?」に短くまとめています。

ペットの喪中、期間はいつまで?

人の場合、喪中は亡くなってから一年ほど、忌中(亡くなってすぐの、外出やお祝いを控える期間)は四十九日(神道では五十日)まで、という考え方が広く知られています。年賀状を控える習慣は、この「一年」の考え方から来ています。

ペットの場合、この期間を決めたルールはありません。一年のあいだお祝いごとを控えなければいけない、ということもありません。

実際には、四十九日をひとつの区切りにする方、その年の年末までと考える方、「気持ちが落ち着くまで」と期限を決めない方など、さまざまです。どれも間違いではないはずです。

目安がほしいなら、四十九日を「ひと区切り」にしてみるのはひとつの方法です。そのころに小さなお供えをして、「ここまでありがとう」と声をかける。期間を決めることより、区切りの日を持つことのほうが、気持ちの整理には役立つかもしれません。

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初詣や神社参拝、旅行やお祝いごとは控えるべき?

「喪中だから神社に行ってはいけない」と聞いたことがあるかもしれません。これは神道で、身内が亡くなったあとの忌中(五十日ほど)は神社への参拝を控える、という考え方から来ています。

ただ、この考え方は人の親族を対象にしたもので、神社本庁の案内にもペットへの言及はありません。ペットの死については神道に特に決まりがなく、気持ちの整理がついてからのお参りで、と案内している神社もあります。ペットを見送ったあとの初詣やお守りを、控えなくてはいけないわけではないのです。

気になる場合は、五十日を過ぎてからにする、あるいは神社に一言たずねてみると安心です。「亡くなった子のためにお参りしたい」と社務所でひと言添えれば、それで足りる場面です。

旅行や友人の結婚式、誕生日のお祝いなども同じです。「まだそんな気持ちになれない」なら休んでいいし、「あの子も行っておいでと言ってくれる気がする」なら出かけていい。どちらも、その子を大切に思っているからこその選び方です。

お正月の飾りやおせちは、どうする?

人の喪中では、門松・しめ縄・鏡餅といった正月飾りを控え、おせちも控えるか、祝いの色が強い品を外す習わしがあります。正月飾りは年神様を迎えて新年を祝うためのもので、喪中はお祝いごとを控える期間だから、と説明している神社もあります。

ペットの場合、ここも家ごとに選べます。いつも通り飾る家もあれば、今年は飾りを小さめにする家、おせちから紅白のかまぼこのような祝いの色が強い品を外して、家族のごはんとして並べる家もあります。

迷ったら、あの子のいない初めてのお正月を、どんな気持ちで迎えたいか。そこから決めてみてください。

神棚封じや、年末の神棚の掃除は?

神棚のある家では「神棚封じ」も気になるところです。人の忌中には、神棚の正面に白い半紙を貼って、忌明けまでの五十日ほど神棚のおまつりを休む習わしがあります。神社本庁も、服忌の案内のなかでこの形を紹介しています。

ただ、これも初詣と同じく人の親族を対象にした作法で、神社本庁の案内にペットへの言及はありません。ペットを見送ったときに神棚を封じなければならない、という案内は見当たりません。

年末の神棚の掃除や、新しいお神札を迎える準備も、いつも通りにする家もあれば、気持ちが落ち着くまで少し待つ家もあります。人の場合も、五十日を過ぎれば、喪中の年でも新しいお神札を受けてよいと案内されています。迷ったときは、お神札を受けている神社にひと言たずねてみてください。

ペットで「喪中」は非常識?周りの目が気になるとき

「ペットが亡くなったくらいで喪中なんて」と言う人がいるのも、残念ながら本当です。だからこそ、「非常識と思われないかな」と気になるのだと思っています。

先に書いたとおり、喪中はがきを出すことも、出さないことも、どちらもマナー違反にはなりません。「非常識」の基準そのものが、ペットの喪中にはないからです。

家の中で静かに喪に服すことは、誰にも断らずにできます。世間の常識より、その子と自分の気持ちを優先していい場面です。

そのうえで、周りの目が気になるなら、「誰に伝えるか」で分けるのがいちばん無理のない方法です。伝える相手を選ぶことは、その子を軽く扱うことにはならないと思います。具体的な送り分け方は、次で。

年賀状・喪中はがき・寒中見舞いは、相手との関係で選んで大丈夫

迷いやすいのは、「誰に何を送ればいいのか」というところです。すべての相手に同じはがきでなくても、失礼にはあたりません。

その子をよく知っている人と、仕事だけのお付き合いの人では、受け止め方も違います。だからこそ、相手との関係に合わせて送り分けるほうが自然です。

その子を知っている親しい人には、喪中はがきという形も

友人や親戚など、その子のことをよく知っていて、かわいがってくれていた相手なら、ペットを見送ったことを伝える喪中はがきを送る方法もあります。

「今年はこの子を見送ったため、新年のご挨拶を控えます」という気持ちを伝えるものなので、形式を人の喪中はがきに完全に合わせる必要はありません。相手もその子を知っているからこそ、一枚のはがきが、その子を一緒に思い出すきっかけになることもあります。出すなら、相手が年賀状を準備する前——11月中旬から12月上旬ごろに届くように。

仕事関係などには、いつも通り年賀状を出してもかまいません

仕事関係や、その子のことを知らない知人にまで、ペットのことを知らせなくても大丈夫です。普段通り年賀状を送ることに抵抗がなければ、そのまま送る形で。

一方で、自分自身がまだ「おめでとう」と書く気持ちになれないなら、無理に年賀状を出す必要もありません。後から寒中見舞いでご挨拶する方法もあります。

相手によって年賀状・喪中はがき・寒中見舞いを分けても、失礼にはなりません。 「今年は全部こうする」と決めなくても。

写真を一枚添えるのも、その子をかわいがってくれた相手になら自然な形です。仕事関係には通常の年賀状かシンプルな寒中見舞いを。そんなふうに分けると、お互いに無理がありません。

年賀状を書く気持ちになれないなら、寒中見舞いという選択肢も

ペット用の喪中はがきを出すほどではない。でも、いつものように年賀状を書く気持ちにもなれない。そんなときに使いやすいのが、寒中見舞いです。

寒中見舞いは、松の内が明けてから立春(2月4日ごろ)の前までに届くように送る、冬の挨拶状です。松の内は地域によって異なり、関東では1月7日まで、関西などでは1月15日までとする地域もあります。

年末のうちに喪中はがきを準備する必要がないため、少し時間を置いてから「昨年、大切な家族を見送り、年始のご挨拶を控えました」と伝えることができます。

特に、年末近くにその子を見送った場合は、気持ちの整理もつかないまま急いで喪中はがきを作らなくても間に合います。まずはその子との時間を大切にして、新しい年になってから寒中見舞いでご挨拶する。そんな方法でも十分です。

喪中はがき・寒中見舞いの文例・テンプレート(そのまま使えます)

ここからは、実際にはがきに書く文面です。その子の名前と、新年の挨拶を控えることが伝わることが第一。喪中はがきを2本、寒中見舞いを2本、場面別に用意しました。

「○○」にはその子の名前、「○月」には見送った月、「○年間」には一緒に暮らした年数を入れれば、そのまま使えます。犬・猫以外の子なら「愛犬」「愛猫」の部分を「うさぎの○○」「一緒に暮らしていた○○」のように書き換えるだけ。

喪中はがきの文例①:親しい人へ、ていねいに伝える

人の喪中はがきの定型「年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」より少しやわらげた、落ち着いた書き方の例です。

喪中につき 新年のご挨拶を控えさせていただきます
本年○月 ○年間家族として過ごした愛犬の○○が旅立ちました
生前は○○をかわいがってくださり ありがとうございました
明年も変わらぬお付き合いのほど よろしくお願い申し上げます
令和○年○月

人の喪中はがきでは、句読点を入れずに書く習慣があります。ペットのはがきは、そこまで形式に合わせなくてもよいもの。読みやすさを優先して、句読点を入れる書き方にしても違和感はありません。

喪中はがきの文例②:「虹の橋」を使って、やわらかく伝える

もう少しやわらかく伝えたいときは、「虹の橋を渡りました」という言い方もあります。その子と一緒に遊んでくれた友人など、気持ちが通じる相手に向く書き方です。

新年のご挨拶を、今回は控えさせていただきます。
○月○日、愛猫の○○が虹の橋を渡りました。
○年間、家族にたくさんの笑顔をくれた子でした。
○○と遊んでくださった日々は、家族みんなの宝物です。
寒さに向かう折、どうぞお体を大切にお過ごしください。

「虹の橋」は、亡くなった動物たちが待っている場所として語られてきた言葉です。知らない相手には伝わりにくいこともあるので、その子を知っている人に向けて使うのが安心。言葉の由来は用語集「虹の橋とは?意味と由来」にまとめています。

寒中見舞いの文例①:年始のご挨拶を控えた理由を伝える

年末に喪中はがきを出さなかった方が、年が明けてから「実は」と伝えるときの例です。その子を知らない相手にも届くので、「愛犬」「愛猫」の一語は残しておくと、人の不幸と誤解されません。

寒中お見舞い申し上げます。
昨年○月、○年間家族として過ごした愛犬の○○を見送り、年始のご挨拶を控えさせていただきました。
本年も変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
まだ寒い日が続きますので、どうぞご自愛ください。

寒中見舞いの文例②:年賀状をいただいた方へのお返事に

喪中はがきを出さなかった相手から、いつも通りに年賀状が届くこともあります。松の内が明けてから、寒中見舞いでまとめてお返事する例です。

寒中お見舞い申し上げます。
ご丁寧な年賀状をいただき、ありがとうございました。
昨年○月に愛犬の○○が旅立ち、年頭のご挨拶を控えさせていただきました。
寒さはこれからが本番です。どうぞお体にお気をつけて、本年もよろしくお願いいたします。

立春を過ぎてしまった場合は、書き出しを「余寒お見舞い申し上げます」に変えた「余寒見舞い」という形もあります。2月下旬ごろまでが目安で、中身は寒中見舞いと同じ書き方で。

印刷テンプレートを使うとき・自分の言葉に変えたいとき

文面が決まれば、はがきの見た目は、無地の官製はがきに手書きでも、印刷サービスの喪中はがき・寒中見舞いのテンプレートに文面を差し替える形でも。肉球やシルエットなど、ペット向けの絵柄を用意している印刷サービスもあります。

文例をそのまま使わず自分の言葉で書くときも、次の4つを順に並べれば、はがきとして自然に読めます。順番もこのままで。

  1. 新年のご挨拶を控えること(喪中はがきなら冒頭、寒中見舞いなら「寒中お見舞い申し上げます」のあとに)
  2. いつ、どの子を見送ったか(名前を書くと「あの子のことだな」と伝わります)
  3. その子への一言や、相手との思い出(なくても成り立ちます。書きたくなったら一文だけ)
  4. 相手を気づかう結び(「どうぞご自愛ください」「変わらぬお付き合いを」など)

人の喪中はがきのような続柄や享年は、書かなくても成り立ちます。ペットだからこそ、名前と「うちの子でした」という気持ちのほうが、相手に届きます。

まとめ:期間も参拝もはがきも、決まりはない。自分に無理のない形で

ペットを亡くした年に、喪中はがきを出さなければならない決まりはありません。いつも通り年賀状を出す、親しい人にだけその子のことを書く、少し落ち着いてから寒中見舞いにする。相手ごとに違っていて、いいのです。大切な子を見送ったばかりの年末に、「マナーとして何が正しいのだろう」と自分を追い込まなくて済みますように。

お悔やみ・報告・お礼・あの子への言葉——場面ごとの言葉は「ペットが亡くなったときの言葉と伝え方」にまとめています。

あの子を大切に想う気持ちは、どのはがきを選ぶかで変わるものではありません。 自分の気持ちと、伝える相手との関係を考えながら、無理のない形で新しい年を迎えられますように。

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