火葬場でもらった白い骨壷を、そのまま棚に置いている。特に困ってはいないけれど、ふとしたときに「このままでいいのかな」と思う。ペットの火葬を終えて数週間、数か月と過ごすうちに、そんな気持ちになることがあります。
先に言ってしまうと、そのままでも大丈夫です。火葬場の骨壷は、お骨を納めて保管するという役目をきちんと果たしてくれます。白い骨壷のままにするほかに、あとから選び直す方法もあります。通販で、おしゃれなもの、かわいいもの、その子の毛色に合うものを探して、あとから移し替える。選び直せると知っておくと、今のままにするかどうかも考えやすくなります。
この記事では、火葬場でもらった白い骨壷がどういうものなのかを整理したうえで、自分で選んだ骨壷と何が違うのかを並べてみます。買い替えを勧める記事ではありません。違いを知ったうえで、今のままにするか、選び直すかを、ゆっくり決めるための材料になればと思います。
火葬場でもらった白い骨壷は、どんなもの?
まず、骨壷(こつつぼ)とは、火葬のあとに残ったお骨を納めて保管するための器のことです。人でもペットでも役目は同じですが、ペットの場合は自宅に置いて、毎日目に入る場所で過ごすこともあるので、見た目が気になりやすい、という違いがあります。
火葬場やペット葬儀社では、白い陶器製の骨壷が用意されることがあります。上からふたをかぶせるだけのシンプルな形で、白い布の覆い袋(納骨袋)に入れて渡されることもあります。人の骨壷を小さくしたような、あの見た目です。
サイズは、業者さんがその子の体格に合わせて選んでくれます。受け取ったら、大きさも確認しておくと、あとで選び直すときの目安になります。
こうした骨壷は、火葬の当日にお骨を納めるためのもの。突然のお別れで、ゆっくり選ぶ余裕がないときは、まずはこの骨壷で家に連れて帰る、というのが自然な流れです。言ってみれば、火葬場の骨壷は「最初のおうち」のようなもの。ここから先をどうするかは、家族が決めてよいことなのだと思います。
通販で「お気に入りの骨壷」を選ぶこともできる
火葬から少し時間がたって、気持ちが落ち着いてきた頃。「この子らしい骨壷にしてあげたいな」と思うこともあります。
今は、ペットの骨壷もずいぶん選択肢が広がりました。丸みのある陶器、木のぬくもりがあるもの、ガラスの透明なもの。色も、白だけでなく、やわらかなベージュやグレー、その子の毛色に近い色を選べるものまであります。仏具店に足を運ばなくても、通販なら、自宅からゆっくり比べることもできます。
「白い骨壷のままだと、なんとなく仮のおうちのような気がして」
「リビングに置きたいけど、いかにも、という感じがして」
「この子は茶色い子だったから、茶色っぽい器がいいなって」
こんなふうに感じているなら、骨壷を選び直すのは、見た目を整えるためというより、「あの子の居場所を、ちゃんと作ってあげたい」という気持ちからなのかもしれません。その気持ちのままに、選び直してあげてもいいと思います。
白い骨壷と、自分で選んだ骨壷。何が違う?
では、火葬場の白い骨壷と、自分で選んだ骨壷とでは、実際のところ何が違うのでしょうか。「入れ物としては同じでしょう?」と思う方もいるはず。たしかに、お骨を納めるという役目は同じです。違いが出るのは、その先の暮らし方の部分。観点ごとに並べてみます。
| 観点 | 火葬場の白い骨壷 | 自分で選んだ骨壷 |
|---|---|---|
| 見た目 | 白い陶器・無地。覆い袋に入れて置くこともある | 色・素材・形を選べる。隠さず置ける |
| ふた・湿気 | かぶせ式なら、密閉性はない | パッキン付きなど、湿気が入りにくいものも選べる |
| 置き場所 | 見た目に気を使って、棚や仏壇の中に置くことも | リビングや寝室など、目に入る場所に |
| その子らしさ | どの子も同じ白 | 毛色や雰囲気に合わせられる |
表にすると少し極端に見えるかもしれません。白い骨壷でも、覆い袋を外して置いたり、乾燥剤を入れたりと工夫はできます。
骨壷はそのままで、覆い袋だけ部屋になじむものに替える、という中間の方法もあります。そちらが気になる方は、別の記事にまとめています。

見た目の話だけではありません。かぶせ式のふたは密閉するつくりではないので、白い骨壷のまま置いておくなら、置き場所や乾燥剤、骨壷の中にそっと入れる動物のカタチの調湿オブジェなどで少し気をつけてあげると安心かもしれません。
「今のままでも、特に困っていない」。そうですよね。ただ、毎日目に入る場所に、その子らしい器で「いてくれる」と、ふと目が合ったときの気持ちが、少しやわらかくなることもあります。
選び直すなら、いつ?どう選ぶ?

タイミングに決まりはありません。火葬の翌週に選ぶことも、一周忌を前に選ぶこともあります。人の四十九日にあたる頃を、ひとつの区切りにする方もいるようです。急がなくて大丈夫、と言いたいところですが、あとになって「もっと早く変えてあげればよかった」と思うこともあるかもしれません。だから、気持ちが向いたときが、その子にとってもいいときなのだと思います。
選ぶときに最初に迷うのは、やはり大きさ。今の骨壷が何寸かを確認すると、目安が立てやすくなります。箱や底に書いてあることもありますし、火葬業者さんにも確認できます。今の骨壷と同じサイズを選べば、そのまま移し替えられます。

そのうえで、素材や色、形。ここは選び方をまとめた記事があるので、そちらをゆっくり読んでいただけたらと思います。
通販で買うときに気をつけたいことは、ペットの骨壷はどこで買える?の記事に整理しています。
移し替えは自分でできる?白い骨壷はどうする?
新しい骨壷を選んだあと、「移し替えは自分でやっていいの?」と心配になるかもしれません。結論からいうと、ご家族の手で移し替えられます。特別な資格や決まった作法はありません。落ち着いた時間に、静かにゆっくりと。それだけで、その子を想う時間になります。
気をつけたいことや手順は、こちらの記事にまとめています。

空いた白い骨壷と覆い袋をどうするか、迷うこともあります。そのまま取っておく方、丁寧に手放す方、どちらもいます。こちらも別の記事で整理していますので、移し替えが終わってから読んでいただければ。

よくある質問
選び直すなら、色や形で迷うこともあります。たとえば、その子の毛色に合わせて色を選べる骨壷もあります。ひとつの例として。
まとめ:そのままでも大丈夫。でも、選び直してもいい
火葬場でもらった白い骨壷は、お骨を守るという役目をきちんと果たしてくれます。そのまま大切にするのも、立派な選び方です。
ただ、白い骨壷と自分で選んだ骨壷とでは、見た目やふたのつくり、そして置ける場所が少しずつ違います。通販で、おしゃれなもの、かわいいもの、その子の毛色に近いものを探し、あとから移し替えることもできます。
「このままでいいのかな」と思ったなら、それはたぶん、あの子の居場所をもう一度考えてあげたくなった、ということ。急がなくていい。でも、気持ちが向いたときに、選び直してもいい。どちらを選んでも、その子を想う時間であることに、変わりはないのだと思っています。




