もうすぐ愛犬や愛猫の一周忌。「何をしてあげればいいんだろう」と迷うことがあります。
ペットの一周忌に、決まった作法はありません。自宅で花や好きだったおやつを供え、少し手を合わせるだけでも大丈夫です。お墓参りや法要をお願いする家もあれば、いつもどおり静かに過ごす家もあります。
一周忌は、亡くなってから満1年の命日のこと。たとえば、9月15日に亡くなった子なら、翌年の9月15日が一周忌です。
ペットの一周忌は何をする?自宅でのお供えやお参りという選択肢
まずは「家でゆっくり思い出したい」「お墓へ会いに行きたい」など、今の気持ちに近いものから選んでみてください。
| 過ごし方 | 具体的にできること |
|---|---|
| 自宅で手を合わせる | 写真のまわりを整え、花や好物を少し供える |
| 思い出を振り返る | 好きな写真を1枚飾る、家族であの子の話をする |
| お墓・納骨堂へお参りする | 開いている時間と、お供えの持ち込みルールを確認して訪ねる |
| 法要をお願いする | お寺やペット霊園へ、一周忌の読経について相談する |
| 特別な予定を立てずに過ごす | いつものように声をかける、心の中で思い出す |
迷ったら、写真の前を整えて、好きだったものをひとつ
自宅で迎えるなら、大がかりな祭壇や新しい仏具を用意しなくても始められます。たとえば、次のような流れはいかがでしょうか。
- 写真や骨壷を置いている場所を、やさしく掃除する。
- 小さな花や、好きだったごはん・おやつを少し供える。
- 「一緒にいてくれてありがとう」など、伝えたい言葉をかける。
写真は、いつもの1枚のままでもかまいません。選ぶ時間も楽しめそうなら、元気に遊んでいた日の写真に替えたり、家族それぞれの好きな写真を持ち寄ったりしても。
すでに納骨していても、家に写真を飾ってお供えをして大丈夫です。
一周忌にかける言葉・メッセージは、いつもの呼び方で
一周忌にあの子へかける言葉に、決まった言い回しはありません。「〇〇、一年たったね」「今日もそばにいるよ」と、ふだんの呼び方で話しかけるだけでも。
写真の横に短いメッセージカードを添える形もあります。SNSに一周忌の思いを書く方もいます。場面ごとの短い文例は、亡くなったペットへ贈る言葉の文例集に。
お供えの花や食べ物は、飾る場所に合わせて選ぶ

自宅に供える花は、宗教やご家庭の習慣に決まりがなければ、白い花に限らず、その子に似合う色や好きな季節の花を選んでもよいでしょう。写真の横に置ける小さな花なら、置き場所にも困りません。
食べ物は、好きだったフードやおやつを少量、小皿に取り分ける形で十分です。長く置きっぱなしにせず、傷む前に下げて、器やまわりを清潔に保ちます。今も犬や猫などと暮らしている場合は、食べ物や花に触れられない置き場所にします。
一周忌のお供えで「これはNG」と決まったものは、家庭でのペットの供養にはありません。気をつけたいのは、いま一緒に暮らしている子の安全のほう。
たとえばユリは、花粉や花瓶の水まで猫には危険だと米国FDA(食品医薬品局)が注意を呼びかけていて、猫のいる家では飾らないでおきたい花です。ほかの花の見分け方は、同居の犬・猫に危険な花と、安心して飾れる花にまとめています。
お線香やろうそくを使うなら、そばを離れず、布や写真から距離を取ります。鳥やハムスターなど小さな子と暮らす家なら、お線香は別の部屋で。お線香なしで、花と写真の前で手を合わせる形もあります。
一周忌の法要をお願いする場合|予約・服装・お布施
お経をあげてもらいたいときは、ペット供養を受け付けているお寺や霊園へ相談できます。家族だけで行う個別法要や、ほかのご家族と一緒に参加する合同法要など、選べる形は施設によって異なります。
希望の日がある場合は、早めに問い合わせておくと予定を立てやすくなります。その際は、次の点を確認しておくと安心です。
- 希望日の受付状況と、個別・合同のどちらでお願いできるか
- 所要時間と参加人数、家族が参列できない場合の対応
- 遺骨・写真・お供えなど、持参するもの
- 費用の総額と、お布施を別に用意する必要があるか
と、希望をそのまま伝えてかまいません。まだ形を決めていない場合も、命日と希望する時期を伝えるところから始められます。
服装は、依頼先の案内があればそれに合わせます。平服でよいとするお寺や霊園もあり、必ず喪服が必要とは限りません。指定がなければ、落ち着いた色の清潔な服を目安にすると選びやすくなります。
お布施や供養料の扱いも施設ごとに違うため、金額を自己判断する前に確認するのが確実です。封筒の表書きや渡し方まで準備したい方は、下の記事もご覧ください。

一周忌に納骨しないといけない?家で供養を続けても大丈夫
一周忌だからといって、納骨を急ぐ必要はありません。まだそばにいてほしいなら、これまでどおりお骨を自宅に置き、手を合わせる形を続けられます。
納骨を考えている場合は、日付に合わせることよりも、これから無理なくお参りできる場所か、ご家族が納得できるかを確かめてみてください。迷っているなら、今回は見学や相談だけにして、実際の納骨は後日にする方法もあります。
一周忌のあと、法要は何回忌まで?
人の法要では、四十九日や一周忌のあとも、三回忌(亡くなって2年後)、七回忌と節目が続きます。何回忌まで勤めるかは、宗派やお寺によって違います。

ペットの場合、何回忌まで行うという決まりはありません。一周忌で区切る家もあれば、三回忌にもう一度手を合わせる家もあります。
お寺や霊園に法要をお願いするなら、何回忌まで受け付けているかも施設ごとに違うので、相談のときに聞いておくと予定を立てやすくなります。三回忌の数え方やお供えは、ペット供養の三回忌とは?にまとめています。
「法要」とは何をする日なのかを、四十九日や一周忌とのつながりから確かめたいときは、下の記事へ。

友人のペットの一周忌、贈り物やお花は?負担にならない小さなものを
友人の大切な子の一周忌に何か届けたいときは、小さなお花や短い手紙も選択肢です。「覚えていてくれたんだ」と温かく感じる方もいる一方で、その日は静かに過ごしたい方もいます。贈り物をするかどうかは、普段の関係や相手の様子に合わせて考えてみてください。
花やお供えを送るなら、「○○ちゃんに小さなお花を贈ってもいいかな」と先に聞くと、受け取る日時や置き場所も相談できます。ほかの動物がいるお宅なら、花の安全性にも気を配りたいところです。
実際に会った思い出があれば、その子らしい場面をひと言添えてもよいでしょう。「もう一年だから元気を出して」と気持ちの区切りを求めず、相手のペースを大切にします。かける言葉に迷うときは、友人のペットへのお悔やみの伝え方に、しばらくたってからの声かけの例もあります。
香典やお供え物を用意するかどうかは、葬儀のときと同じように考えて大丈夫です。相手の負担にならない品の選び方は、下の記事にまとめています。

当日でなくてもいい?一周忌の日程や過ごし方で迷ったら
命日が平日だったり、思うように準備ができなかったりすることもあります。
一周忌の当日に、お参りや法要ができないとき
自宅で思い出す時間やお墓参りは、当日にこだわらず、家族が集まれる休日などに設けてもかまいません。当日は写真に声をかけ、後日ゆっくりお参りする形もあります。法要の日取りには依頼先の考え方や受付日も関わるため、命日前後の候補日を伝えて相談できます。
一周忌を過ぎてしまった・何もしなかったとき
あとから気づいた場合も、その日から花を供えたり、手を合わせたりできます。予定を立てていなかったからといって、あの子を大切に思っていなかったことにはなりません。疲れていたり、写真を見るのがつらかったりする日は、特別なことをせずに過ごしてもよいと思います。
命日のころに気持ちが揺れるときは、下の記事で、もう少しゆっくり考えてみてもよいかもしれません。

一周忌は、あの子のためにできそうなことを、ひとつ選ぶところから。いつもの場所に花を飾る、好きだったおやつを用意する。そんな暮らしの中の小さな時間も、大切な過ごし方です。
このあと何をすればいいのか、順番が分からなくなったときは、看取りから火葬・供養・手続きまでの流れを「ペットのお見送りガイド」に時系列でまとめています。必要なところだけ、開いてみてください。
ほかの言葉の意味も確かめたくなったら、火葬・遺骨・納骨・法要の言葉を場面ごとに並べた「ペット供養の言葉と意味」の一覧へ。読み方から探せる五十音の索引もあります。



