このページでは、避難用ペット防災カードの書き方を、カードの項目に沿ってわかりやすくご紹介します。
避難時は、気持ちが落ち着かず、口頭だけでは大切なことが伝わりにくくなることがあります。そんなときに、ペットの情報がまとまったカードがあると、避難先や預かる方にも伝わりやすくなります。
まずは、わかるところからで大丈夫です。全部を完璧に埋めなくても、名前、連絡先、性格、持病などが書いてあるだけでも役立ちやすくなります。
写真をホチキスなどで留めて、一緒に保管しておくことは非常におすすめです。見た目の特徴が伝わりやすく、万一のときの確認にも役立ちます。
最初に知っておきたいこと
このカードは、非常持ち出し袋に入れて持ち出し、避難先でペットのことを伝えるためのカードです。災害のときはペットと一緒に避難することが大切ですが、避難所では人とペットの過ごす場所が分かれることもあり、いつも通りにすぐそばで世話ができるとは限りません。
また、このカードは持ち出すだけでなく、コピーを玄関先などに置いておくことで、もしもの時の備えとして役立つことがあります。たとえば、飼い主さんが外出中に地震や火災、水害などが起きたとき、救助や確認のために来た人がその情報を見つけることができれば、家にいるペットの存在や特徴、注意点を把握しやすくなります。玄関の外に貼るペットレスキューサインとあわせて使うことで、より情報が伝わりやすくなります。
自分だけでは対応しきれない場面もある、を前提に
たとえば、避難所の受付をしているとき、支援物資を受け取りに行くとき、家族の対応をしているとき、自分の体調が悪くなったときなどは、ほかの人にペットのことを伝えなければならない場面があります。実際に避難所では、ペットは別のスペースやケージで管理することがあり、名前や飼い主名、気をつけてほしいことを書いておくとよいとされています。
また、避難生活では「この子は人をこわがる」「薬を飲んでいる」「このごはんしか食べない」といった情報を、すぐ伝えられる形にしておくことには意味があります。必要なことがまとまっていると、家族以外の人にも状況を伝えやすくなります。
うちの子の負担を少しでも減らすために
避難生活は、人だけでなくペットにとっても大きな負担になりやすいものです。
慣れない場所やにおい、知らない人や動物の気配、いつもと違う音や生活リズムなどが重なって、強いストレスを感じてしまうこともあります。
そんなときに、その子の性格や苦手なこと、落ち着きやすい接し方、食事やお薬のことなどがわかると、限られた環境の中でも、その子が少しでも安心して過ごせる助けになります。完璧な環境は難しくても、できるだけストレスの少ない過ごし方につなげるために、こうした情報をまとめておくことには意味があります。
書くときは、「はじめて会う人が見てもわかるか」を意識するのがおすすめです。完璧でなくても大丈夫なので、短くても具体的に書いておくと、いざというときに役立ちます。
では早速、書いてみましょう。
まずは気負わずに「なにも考えずに自然に書ける部分だけ埋めてみる。」ぐらいの感覚でOKです。
ペット防災カード、表面の書き方
記入年月日
まずは、このカードを書いた日を書きます。情報を書き込んだ時期がわかるので、見直しの目安にもなります。
犬・猫・他
ペットの種類を書きます。犬、猫にはそれぞれ◯をつければOKです。その他のペットさんの場合、うさぎや鳥などの場合は「その他」に具体的な種類も書いておくとわかりやすいです。
おなまえ
ペットの名前を書きます。普段よく反応する呼び名があれば、それも一緒に書いておくと安心です。呼んだときに来るかどうか(一概には言えないと思いますが…)も、わかる範囲で記入しておくと役立ちます。
種類・通称
犬種や猫種、通称を書きます。ミックスの場合は、わかる範囲で書けば大丈夫です。見た目の特徴が伝わる呼び方でも役立つことがあります。
色・模様
毛色や模様、見た目の特徴を書きます。写真がない場合はより詳しく、見分けやすい特徴があると伝わりやすくなります。
具体的な動物ごとの記入例です。参考にしてみてください。
性別
男の子か女の子かを書きます。◯をつければOKです。
避妊・去勢
避妊や去勢をしているかを書きます。必要に応じて、避難先や預かる方が参考にしやすくなります。
体重
だいたいの体重で大丈夫です。抱っこや移動、ケージの準備などの参考になります。最近量っていない場合は、おおよその数字でも構いません。
生年月日
正確な日付がわかればそのまま書きます。わからない場合は、おおよその年齢だけでも大丈夫です。
性格
ここはとても大切な欄です。初めて会う人が接するときの参考になります。紙面のあてはまる選択肢に丸を付けていきましょう。余白や最後の欄の備考にひとこと足しても役立ちます。
飼い主の氏名
飼い主さんのお名前を書きます。連絡先・携帯電話番号も一緒に書いておくと安心です。
緊急連絡先
飼い主さん以外で連絡がつく人を書きます。家族、親戚、近所の知人、普段から相談している人など、関係性も忘れずに書いておきましょう。
緊急連絡先として名前を書かせてもらう場合は、必ず事前にきちんと相談しておくことが大切です。
緊急時には、その人に連絡が入ったり、判断や対応をお願いする可能性もあります。
そのため、「もしものときは連絡先として記載させてほしい」としっかり伝え、この連絡先がどういう役目を持つのかを理解してもらったうえで、了承を得ておくのが理想です。
ペット防災カード、裏面の書き方
持病・既往歴
今ある持病や、過去に大きな病気をしたことがあれば書きます。特に、普段から気をつけていることがあれば短く添えておくとベストです。ない場合は「なし」と書いておくと空欄と区別しやすくなります。
服用中の薬
飲んでいる薬がある場合は、薬名だけでなく、飲む回数やタイミング、飲み方もできるだけ書いておくと役立ちます。
犬や猫のなかには、お薬を嫌がる子や、飲ませ方に少しコツがいる子も多いかと思います。
そのため、「フードに混ぜる」「おやつに包む」「口を開けて直接飲ませる」など、その子に合った飲ませ方まで書いておくと、いざというときにも伝わりやすくなります。
お薬との付き合いがある子は処方内容がわかる紙のコピーを一緒に用意しておくのも安心です。
フード情報
普段食べているフードの名前や、1回の量、1日の回数を書きます。避難時はいつも通りにいかないこともありますが、目安があると、自分がその場に居られないときでも配慮をしてもらえる可能性があがります。
アレルギー
食べ物や薬、肌トラブルなど、わかっているアレルギーがあれば書きます。ない場合は「なし」と書いておくと、空欄との違いがわかりやすくなります。
かかりつけ病院名
病院名と電話番号、担当の先生を添えるとベストです。夜間病院や救急連絡先がある場合は、それもあると安心です。
マイクロチップ番号
装着している場合は番号を書きます。番号が長いので、書き間違いがないか見直しておくのがおすすめです。つけていない場合は「なし」で大丈夫です。
ワクチン接種歴
直近の接種年月や、わかる範囲の情報を書きます。犬や猫で内容が違っても、まずは最近いつ打ったかがわかるだけでも役立ちます。
犬のみ必要な情報
犬の場合は、鑑札登録番号や狂犬病予防注射済票番号、今年度接種済かどうかを書きます。すぐにわからない場合は、あとで追記でも大丈夫です。
備考欄
ほかの欄に入りきらないけれど、伝えておきたいことを書きます。ここは自由度が高く、実はとても役立つ欄です。
写真を添えるときのポイント
写真は、顔だけでなく、全身の毛色や模様がわかるものがあると役立ちやすいです。できれば1枚だけでなく、正面と横顔、体の特徴が見える写真があると安心です。
迷ったら、まずはこの4つからでも大丈夫です
全部をすぐ埋められなくても、まずは次の4つが書けているだけでも役立ちやすくなります。
おなまえ
性格
飼い主の氏名と連絡先
持病や服用中の薬
そのあとで、緊急連絡先や病院名、マイクロチップ番号などを少しずつ足していけば大丈夫です。
まとめ
避難用ペット防災カードは、災害時や緊急時に、ペットの情報を人へ伝えるための大切な備えです。難しく考えすぎず、まずはわかる範囲から書いてみるのがおすすめです。短くても、具体的に書いてあると伝わりやすくなります。
一度書いたあとも、体重、通院先、薬、ワクチン歴、連絡先などは変わることがあるので、定期的に見直しておくと安心です。


