お骨壷の中のカビが気になる、カビのように見える部分があり気になる…という声は少なくありません。湿気の多い日本では、季節や置き場所によってお骨壷内の環境が変化しやすく、知らないうちに湿気がこもることがあります。そのまま放置すると、カビや劣化の原因になることもあるため、日ごろの環境づくりが大切です。
この記事では、カビの発生を防ぐために知っておきたい湿気の原理と、環境を整えるための工夫を紹介します。
結論:一般的な室内環境ならカビが生える恐れは少なめ
現代の住環境では、エアコンや除湿機などによって湿度がある程度コントロールされており、人が快適に過ごせる環境であれば、お骨壷にカビが生える心配は少ないと考えられます。ただし、お骨壺の内側と外部の環境は異なる場合があり、内側だけが湿度が高い状態になっている場合も考えられます。
お骨壷のカビは、湿度が高い環境に長期間さらされることで発生します。下記の、「環境」「調湿」を意識するだけで清潔に保ちやすくなります。
理由:お骨壺のカビの原因となる湿気・湿度はお骨壺の環境次第
カビは、おおよそ温度20〜30℃・湿度70%以上の環境で繁殖しやすくなります。温度の条件は多くの室内環境とほぼ同じため、ポイントとなるのは湿度です。
湿度70%を超える環境は、人にとっても不快に感じるほどの蒸し暑さになります。つまり、人が快適に過ごせる程度の低めの湿度(40〜60%程度)を保つことが、カビを防ぐいちばんの対策となります。
お骨壺を置くお部屋の環境を整える
お骨壷の中の環境は、お部屋の湿度や温度に大きく左右されるともいえます。一般的な陶器製のお骨壷は密閉構造ではなく、フタを軽くのせるタイプが多いため、外気の影響を受けやすくなっています。そのため部屋の湿度が高いと、時間の経過とともにお骨壷の中の湿度も、じわりじわりと上がっていきます。
お部屋全体の湿度を一定に保ち、空気の流れをつくることが、内部環境を整えるいちばんのポイントです。
一方で、シリコンパッキン付きなど気密性の高いお骨壷は、外気の影響を受けにくく、湿度の変化が少ないというメリットがあります。ただし、完全に密閉されているわけではないため、定期的に内部の状態を軽く確認しておくと安心です。
温度差もカビの原因に?結露による湿気にも注意
また、意外ですが湿度だけでなく温度差もカビの原因となることがあります。梅雨や夏場など、気温と湿度が高くなる時期には注意が必要です。外出中の暑い時間帯と、帰宅後にエアコンを使用して部屋が冷える時間帯など、寒暖差が大きいとお骨壷の内外で温度差が生じ、結露が発生しやすくなります。
そのため、エアコンの風が直接当たる場所や、窓際など温度差が生まれやすい位置は避けて設置するのが安心です。
空気のこもりが原因になることも
外の環境が整っていても、お骨壷の中身自体に湿気がたまったままフタをしてしまうと、当然ながら内部に湿気がたまってしまいます。梅雨や雨の日など、お部屋全体の湿度が高いときは開け閉めを控えたほうが安心かもしれません。
お骨やお骨壷の内側がジメジメした感じがしたら、乾燥や風通しをしてからフタを閉じることが大切です。もし内部が湿っているように感じた場合は、天気のよい日にしばらくフタを開けて、風通しのよい場所で自然乾燥させましょう。
また、シリコンパッキン付きのような密閉性の高いお骨壷は、外の湿気を防ぐ一方で、内部にこもった湿気を逃しにくいという側面もあります。長期間そのままにせず、季節の変わり目などに一度確認するだけでも、カビや湿気の予防になります。
清潔に保つための対策
お骨壷のカビを防ぐには、調湿材や吸湿剤を活用する方法も効果的です。珪藻土や多孔質セラミックなどの素材は、空気中の湿気を吸収し、乾燥時には放出することで内部の湿度を安定させます。繰り返し使えるものも多く、お骨壷の中の環境を穏やかに整える助けになります。
さらに湿気が気になる場合は、シリカゲルなどの吸湿剤を入れておくのも安心です。いずれの場合でも定期的に乾燥・交換することで清潔さも保てます。
- 調湿材を入れる
多孔質セラミックや珪藻土などの調湿材をお骨壺の中に入れておくと、湿度の変化をやわらげられます。
見た目にもかわいい小さなオブジェのようなタイプもあり、見た目にもやさしい印象になります。 - 置き場所に気をつける
直射日光が当たる場所や、結露しやすい窓際・床付近は避けましょう。
風通しのよい棚やキャビネットの上など、空気がやさしく流れる位置が理想です。 - 空調環境を整える
梅雨や夏の湿度が高い時期は、エアコンの積極的な活用も検討し、冬場は暖房の風が直接当たらないようにします。また定期的に部屋の換気を行うことで、空気のこもりを防げます。
まとめ
お骨壷のカビは、お部屋の環境や温度差による湿度が主な原因です。
特別な手入れをしなくても、風通しのよい場所に置き、必要であれば調湿材で湿度をやわらげるだけで十分に防ぐことができます。人が心地よい環境イコール、お骨壺の居心地が良い環境、と覚えておきましょう。暮らしの中で気持ちよく寄り添えるよう、季節ごとに環境を少し見直してあげましょう。


