ペットの遺骨を分骨してもいい?「よくない」と言われる理由と分骨の意味

ペット供養でよくある質問・お悩みまとめ

ペットの遺骨を少し手元に残したい。でも、「分骨すると魂が迷う」「遺骨ペンダントはよくない」と聞いて、ためらっていませんか。すでに分骨したあとで、「あの子に悪いことをしたのでは」と心配になった方もいるかもしれません。

分骨をしたから、その子に悪いことをしたと考える必要はありません。「お骨を分けると魂も分かれる」という考え方は、仏教全体に共通する教えではなく、実際に分骨を受け入れている寺院もあります。

ただ、お骨を分けることへのためらいや、身につけて持ち歩くことへの心配は、人それぞれです。「よくない」と言われる背景と、実際に気をつけたいことを分けて考えると、自分に合う供養の形を選びやすくなります。

目次

「分骨はよくない」と言われる背景には、魂も分かれるという不安があります

分骨をためらう理由の一つに、「お骨を分けると魂まで分かれ、あの子が迷ったり苦しんだりするのではないか」という不安があります。大切なその子のお骨だからこそ、体の一部を離してしまうように感じることもあるでしょう。

ただし、お骨と魂の関係は、信仰や亡くなったあとの世界をどう考えるかによって受け止め方が異なります。「分骨すると魂が迷う」という言葉を、誰にでも当てはまる事実として受け止める必要はありません。

仏教で、分骨が一律に禁じられているわけではありません

仏教には、遺骨を複数の場所へ分けて祀ってきた伝承があります。お釈迦さまの遺骨も八つに分けられ、それぞれの地に塔を建てて納められたと伝えられており、分骨そのものが仏教で一律に禁じられているわけではありません。

現在も、分骨した遺骨を受け入れている寺院は少なくありません。ただし、人の分骨を受け入れる寺院が、ペットの納骨にも対応しているとは限りません。宗教上の考え方を確かめたい場合は信頼する寺院へ、ペットの納骨が可能かどうかは希望する納骨先へ、それぞれ確認してください。

お骨を分けたくない気持ちも、大切にできます

宗教上の禁止ではないとわかっても、「できれば一つの骨壷に納めておきたい」と感じることはあります。その気持ちを無理に変えなくても大丈夫です。

一方で、納骨後も少しだけそばに残したい、離れていても身近に感じたいという想いから分骨を選ぶこともあります。お骨を一緒にしておくことも、少し分けて見守ることも、その子を大切にしたい気持ちから考えられる形です。

遺骨ペンダントはよくない?身につけるかどうかは、自分に合う形で

遺骨ペンダントにお骨を納めることも、分骨による手元供養の一つです。「魂を閉じ込めてしまう」という受け止め方もありますが、それを確かな事実として扱うことはできません。

その子をそばに感じながら過ごしたい、一緒に出かけた場所へ連れていきたい。そんな気持ちで選ぶ方もいるでしょう。ただ、持ち歩くことで落ち着くか、なくす心配のほうが大きくなるかは、人によって違います。

遺骨ペンダントを選んでも、毎日身につけ続ける必要はありません。外出時だけ身につける、自宅では決まった場所に納めるなど、暮らしに合う使い方を考えられます。身につけることが負担なら、小さな骨壷で見守る方法もあります。

持ち歩く場合に確認したいのは、次のような点です。

  • ふたの固定方法や、ねじ・留め具の点検方法
  • チェーンや接続部分に傷みがないか
  • 入浴や水仕事の際に外す必要があるか
  • 外したときに、どこへ保管するか

防水性やふたの構造は製品によって異なるため、扱い方は製品の説明に従ってください。宗教的な不安と、紛失や水濡れを防ぐための注意は、分けて考えると整理しやすくなります。

ペットの分骨は、法律上どのように扱われる?

日本の「墓地、埋葬等に関する法律」は、人の埋葬や火葬、焼骨の埋蔵・収蔵などを定める法律です。ペットの遺骨は同じ対象ではなく、自宅でその一部を分け、骨壷や遺骨ペンダントで保管する行為を、この法律が禁じているわけではありません。

ただし、施設へ納骨する場合には、その施設の受け入れ条件があります。「分骨したペットのお骨を納められるか」「必要な書類はあるか」を、希望する納骨先へ確認してください。

なお、この記事で扱うのは、分けたお骨を容器に納めて大切に保管する場合です。土に埋めたり、自然の中へまいたりすることは別の行為で、場所ごとの規則などを確認する必要があります。

分骨する量は、残したい気持ちと容器に合わせて考えます

手元に残すお骨の量に、すべての方に共通する決まりはありません。少量をペンダントに納める方法も、小さな骨壷に分けて置く方法もあります。

「少ししか残さないと、供養が足りないのでは」と気になるかもしれませんが、お骨の量でその子への想いを測る必要はありません。どこで、どのように見守りたいかを先に考えると、量や容器を選びやすくなります。

容器を選ぶときは、外側の大きさだけでなく、お骨を入れる部分の容量と入口の広さを確認しましょう。特にペンダントは入口が小さいものもあるため、納めたいお骨がそのまま入るかを確かめてから選ぶと、無理に砕くことを避けられます。

残りのお骨は元の骨壷で保管するか、納骨先へ預けるかなど、あわせて考えておくと安心です。

分骨は火葬前に相談するか、自宅で気持ちが落ち着いてから

これから火葬する場合は、予約の段階で「お骨の一部を手元に残したい」と伝え、返骨や分骨ができるプランかを確認してください。合同火葬など、火葬の方法や施設によってはお骨が返らない場合があるためです。希望する容器があれば、持ち込めるかも一緒に尋ねておきましょう。

すでにお骨が自宅にあるなら、急いで分ける必要はありません。骨壷を開けることに抵抗があるときは、そのまま見守りながら考えられます。自分で扱うのが不安な場合は、火葬をお願いした施設やペット霊園へ、分骨を手伝ってもらえるか相談してみてください。

自宅で分ける場合は、風の当たらない安定した場所に、清潔で乾いたトレーなどを用意します。容器の説明を確かめ、お骨が入口に合わなければ無理に押し込まず、容器や納め方を見直しましょう。

分骨後は、それぞれの容器がきちんと閉まっているかを確認し、倒れたり落ちたりしにくい場所へ置きます。湿気の多い場所を避け、製品の説明に沿って保管してください。

すでに分骨したあとで、不安になった方へ

「よくない」と聞いたことだけを理由に、慌ててお骨を一つに戻そうとする必要はありません。少しでもそばにいたいと思って選んだ分骨を、間違いだったと決めつけなくてよいのです。

まずは、何が気になっているのかを分けてみてください。宗教的なことが心配なら寺院に尋ねる、持ち歩くのが不安なら自宅での保管に変える、納骨できるか気になるなら施設に確認する。心配の内容によって、確かめる先や変えられることは違います。

分骨したあとも、お骨の置き場所やペンダントの使い方は見直せます。今の暮らしに合う形へ、少しずつ整えていきましょう。

分骨するかどうかは、安心して手を合わせられる形で決める

分骨は、しなければならない供養ではありません。すべてのお骨を一つの骨壷で見守りたいなら、そのままで。少しだけそばに残したいなら、分骨という方法を考えられます。

「よくないらしい」という言葉だけで決めず、自分が気になっていることを一つずつ確かめること。それが、納得できる形を選ぶ助けになります。

すぐに答えが出なくても、お骨が手元にあるなら、今のまま見守りながら考える時間を持てます。これからもあの子を大切に想える、無理のない供養の形を選んでください。

火葬のこと、遺骨の扱い、骨壷の置き場所——ほかにも気になることが出てきたら、「ペット供養のよくある質問まとめ」にテーマごとに整理しています。気になるところから、読んでみてください。

※なお、この記事の内容は執筆時点の情報をもとにまとめています。制度や手続き、各サービスの内容は変更される場合があるため、最新の案内もあわせてご確認ください。

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